2025/03/09 20:29


〜柳裕章監督から作品コメントをいただきました〜

「灰/Ash」DVDリリースにつき。

パンフレットの裏面に記載しています。


『灰』は不思議な"妖しさ”に魅了される映画だ。

それを体現しているのは「市やん」というキャラクターで、柔和な顔つきの少年が持て余す"渇き"や"欲望"が異様な危うさで伝わってくる。また彼の陰に潜む殺伐とした寒々しさも強い印象を残している。「道をまちがえた子供に 引き返す勇気を 与えてくだされ」という言葉で物語は始まるが、何が間違いで何を間違えたか、少年たちが見つけた答えは映画の最後にある。

西尾塁 監督は、時代劇の難しさや大変さをむしろ踏み台にし、後悔、懺悔、友情、追憶など様々な感情の純度を高め、見事な物語を紡ぎ出している。   

      映画【事実無根】監督 柳裕章